「さぼうる=サボる」じゃなかった。神保町の老舗純喫茶でいちごの生ジュースを堪能

1955(昭和30)年に神保町でオープンし、長きにわたり多くの人に愛されてきた純喫茶・さぼうる。

「さぼうる」の店名は、「サボる」という意味なのかな……と思っていましたが、どうやら違ったようです。

落書きがびっしりと描かれた店内で、フレッシュないちごの生ジュースをいただいてきました。

店名の意味は「サボる」…じゃなかった!|神保町「さぼうる」

純喫茶好きなら知らない人はいない、と言っても過言ではないほど有名な、神保町の純喫茶「さぼうる」。
店名の由来は、スペイン語の『SABOR(味)』だそう。

煉瓦造りの建物に、丸太が並んだ屋根、そして木彫りのトーテムポール。
異国情緒が溢れた独特の外観です。

植物で窓が覆われているので、中の様子がはっきりとは伺えません。ひっそりのんびり、人目を気にせずくつろげる雰囲気があるから、「サボるのにぴったり=さぼうる」なのかな、なんて勝手に思っていたのですが、盛大な勘違いでした。笑

真っ赤なダイヤル式の電話がなんともレトロ。これ、もしかして現役で使えるんだろうか……?

今も使えるかどうかはわかりませんが、昭和30年代は携帯電話はまだなかったので、電話があって連絡が取れるから、という理由で喫茶店で待ち合わせる人も多かった時代。この電話は、当時のお客さんが使っていたものなのかもしれません。

「さぼうる」と「さぼうる2」の違い|神保町「さぼうる」

さぼうるには、「さぼうる」と「さぼうる2」の2店舗があります。

違いがわかりにくいのですが、「さぼうる」は喫茶メニュー中心で、「さぼうる2」は食事メニューが中心です。
飲み物メインで軽食程度でOKなら「さぼうる」、食事もしっかり取りたいなら「さぼうる2」がおすすめ。

食事メインだからか、「さぼうる2」のほうはお昼時により混んでいる印象があります。
といっても、さぼうるさんは2店舗とも、週末には行列ができる人気店なので、多少並ぶのは覚悟の上で行った方がいいかと……!

今回は、喫茶メインの「さぼうる」をご紹介します。

壁一面の落書きは、多くの人に愛された証|神保町「さぼうる」

神保町「さぼうる」は、壁一面にびっしりと落書きが書かれています。あまりに隙間なく書かれているので、遠目から見ると「壁に模様が彫られているのかな?」と思ってしまうほど。

さぼうるの落書きは、常連さんが勝手に書き始めたのが始まりだったと言われています。それにしても書き過ぎでは……(笑)。

勝手に書き始めた、というわりには、どの落書きも白いペンで書かれていて、なんだか統一感があります。もしかしたら、途中からマスターも「まぁいいか」と思って、ペンを用意したのかな……なんて想像を膨らませてみたり。

相合い傘がいくつも書かれていますが、願掛けでしょうか。
「やっぱりさぼうる 一生愛し続ける」とのメッセージも。さぼうるが長らくたくさんの人に愛されてきたことが、落書きから伝わってきます。

いちごの生ジュース|神保町「さぼうる」

さぼうるといえば、カラフルな6色のクリームソーダが人気メニューですが、クリームソーダ以外のドリンクメニューももちろんおいしいんです。
今回いただいたのは、果実感たっぷりのいちごの生ジュース。

いちごの生ジュース 600円(税込)

グラスになみなみと注がれている大盤振る舞い感がいいですね。
付け合わせのピーナッツも嬉しい。「何かしらつまみたいけど、ケーキを頼むほどでもないな……」というときにちょうどいいんですよね。

生ジュースは、注文がきてからミキサーで作っているそう。フレッシュな果実感と、さっぱりとした自然な甘みが最高においしい一品です。
ふわっとしたスムージー状になっているからか、量はありますがお腹がタプタプになる感じはありません。

果肉がたっぷり入っていて、けっこうな頻度でストローにいちごが詰まるので、一気に飲むことはできません(笑)。ゆっくり飲んで長居していいよ……ということなのかもしれませんね。

のんびりくつろげる雰囲気が魅力のさぼうる。今度はぜひ「さぼうる2」で食事メニューを食べたいと思います。

【店舗情報】アクセス、禁煙/喫煙|神保町「さぼうる」

※神保町「さぼうる」は2020年4月から【全席禁煙】です。

浅草出身のレトロ好きライター。Webマガジン「てくてくレトロ」主宰、明治〜昭和の喫茶店にまつわるコラムや取材記事の執筆。