地元の常連客が集う純喫茶。田原町「寿花(ことぶき)」でモーニング

散歩の最中、どこかでコーヒーでも飲もうと思ってGoogleマップで周辺を検索したら、一軒の喫茶店を見つけた。
口コミや店内写真があまりなくて、どんなお店なのかもわからなかったけれど、とりあえず行ってみようと足を運ぶ。

雑誌やネットであらかじめ店内の雰囲気をチェックして「ここに行くぞ!」と訪問するのも楽しいけれど、中の様子が全然わからないお店にふらりと入るのも、同じくらい楽しい。

田原町の純喫茶「寿花(ことぶき)」で、モーニングを食べてきました。

寿2丁目の純喫茶|田原町「寿花」

浅草の隣の駅、田原町駅付近にある喫茶店、「寿花」。「ことぶき」と読みます。
お店の住所が「寿2丁目」なので、おそらくそこから来ているのでしょうが、「花」はどこからきたんだろう、と少し気になります。

ずらりと並ぶガチャガチャの機械。看板が出ていなければ喫茶店とは気づかずスルーしてしまいそうな外観です。
「両替と機械の故障については店内へ」と張り紙がしてあったので、このガチャガチャは寿花さんのものなんでしょう。

入口はこの看板の奥、少し歩いた先にあります。
奥まったところに入り口があると、少し入りにくいと感じますが、思いきって入店。

店内では地元の常連さんがくつろぐ姿が|田原町「寿花」

店内は少し薄暗い印象。通りに面した角の窓際席(ガチャガチャが並んでいたところのちょうど真裏)が明るかったので、そこに座りました。

窓際にはこまごまとした人形た壺、花(プリザーブドフラワーかな?)などがディスプレイされています。なんというか、実家感。和む。
壁際のあたりにはいろいろディスプレイがありましたが、全体的にはシンプルめの内装です。

店内には、地元民ぽいおじいさんが数名いらっしゃいました。新聞を広げたり、のんびり食事を食べたり……常連さんなんだろうなぁ。
雑誌に載るような内装がゴージャスな純喫茶も好きだけど、こういう地元の方がくつろぐための場所、といった純喫茶の雰囲気も好き。

モーニングセットを注文|田原町「寿花」

この日はモーニングをいただきました。
おにぎり、トースト、サンドイッチと3種類ありましたが、この日はトーストセットに。

トースト・たまご・コーヒーのセットでたしか500円くらいでした。
注文の際、「たまごはどうしますか?」と聞かれ、無意識にゆで卵だろう、と思っていたので目が「?」となったのですが、卵焼きや目玉焼きなど種類が選べるよう。卵焼きにしました。

ほどよく半熟部分も残っていていい。味付けはあまりされていなかったような気がします。トーストと一緒に運ばれてきた塩をかけて食べました。
途中、サラダたまごをトーストに乗せて食べたりもしましたが、これもなかなかおいしかった。

食後、コーヒーを飲みながらぼんやりと店内を眺めていたら、女性の店員さん2人がレジ近くのテーブルにつき、談笑しながら食事を始めました。早めのランチかな。そういえば、店員さんが店内で食事をするのって、昔ながらのお店以外ではあまり見ない光景かもしれません。

「店員さん」としてテキパキと対応している人が休憩中におしゃべりをしながら食事をとる姿を見ると、「あぁ、この人は私にとっては『店員』だけど、職場の中では『同僚』や『先輩/後輩』だったり、家に帰った後には、『妻』や『母』だったりもするんだろうな」と、そんなことを考えます。

人にあてがわれる肩書き(同僚、妻など)は相手や場所によって変わりますが、自分から見える相手の肩書きとそこに紐づく人となりは、その人の一面でしかないので、そこだけで相手を判断しない方がいいんだろうな……と思いつつも、でも結局は自分の目で見えるものこそが確かなもので、見えない部分を想像で補うとそれはそれで不都合が生じるんだろうな、と。

こういう取り留めもないことを、宙を見つめながらぼんやりと考えていても変な目で見られないのが、喫茶店のいいところなのかもしれない。

コーヒーカップを選べる喫茶店「珈琲屋うさぎ」も、地元の方が多くてアットホームな雰囲気でおすすめです。田原町からも徒歩圏内。

【店舗情報】アクセス、禁煙/喫煙情報など|田原町「寿花」

〒111-0042 東京都台東区寿2丁目10−11 1階

※禁煙/喫煙情報について
店内には時折タバコの匂いがしていたため、訪問時には全席喫煙可のお店なんだろう……と思っていましたが、食べログには「禁煙」の記載、Googleの口コミを見ると「禁煙の表示あり」「外に喫煙スペース」との記載がありました。喫煙スペースの匂いが入ってきていたのかもしれません。

浅草出身のレトロ好きライター。Webマガジン「てくてくレトロ」主宰、明治〜昭和の喫茶店にまつわるコラムや取材記事の執筆。