「資生堂薬局」内に開設されたソーダファウンテンが、のちの「資生堂パーラー」に
化粧品のイメージが強い資生堂さんですが、元は東京銀座で薬局としてスタートしました。そこから、化粧品も扱うようになっていったそうです。
飲食業をスタートしたのは、創業者・福原有信氏がパリ万博のあとにアメリカに立ち寄った際、ドラッグストア内にソーダ水や軽食を出すカウンターが設置されているのを見たのがきっかけだったそう。
福原氏はアメリカから機械一式を取り寄せ、1902(明治35)年に、薬局内にソーダ水やアイスクリームの製造販売を行う「ソーダファウンテン」を開設しました。これが後の、「資生堂パーラー」です。
ソーダ水にアイスクリームを乗せる「クリームソーダ」を最初に提供したのも、資生堂さんと言われています。
おうちカフェのおともに!資生堂パーラー・いちごのチーズケーキ
資生堂パーラーさんでは、レギュラーメニューとしてプレーンなチーズケーキを販売していますが、季節ごとに限定フレーバーのチーズケーキを販売しています。
「春」はさくら、「夏」はレモン、「秋」はマロン。そして、「冬」はいちごです。
先日、銀座本店に伺ったときに、冬限定のいちご味を見つけたので購入しました!

パッケージはどことなくレトロな雰囲気。華やかな装いの女性やいちごのイラストが素敵ですね。

中身はこちら。ひとつずつ個包装になっていて、個包装のビニールにもいちごのイラストが描かれています。細部までこだわりを感じます。
ケーキ自体は5cmくらいの正方形サイズです。通年で扱っているプレーンなチーズケーキも食べたことがありますが、そちらと比べて少しピンクがかっているように感じます。

(チーズケーキの断面写真を撮るのを忘れてしまったのですが)中にはピンク色のクリームチーズが詰まっています。
チーズはデンマーク産で、いちごのペーストと練乳を加えたものだそう。
オンラインショップの説明文に「チーズよりチーズらしい」と書いてあった意味がわかりました。

鮮やかな赤のパッケージはクリスマスにも合いますし、お正月のおめでたい雰囲気にもぴったり。
賞味期限は常温で約60日と日持ちもするので、手土産にも良さそうです。
【こぼれ話】パッケージに描かれる「モガ(モダンガール)」って?

チーズケーキの中に入っていたリーフレットには、パッケージのコンセプト文が書いてありました。
ホリデーシーズンを迎えた銀座。
きらきらと華やぐ街角で、ドレスアップしたモガ(モダンガール)はわくわくしながら待ち合わせ。
エレガントな文字の上でいちごの美味しいストーリーが広がります。
季節を感じるパッケージと共に冬のチーズケーキをお楽しみください。
「モボ(モダンボーイ)」「モガ(モダンガール)」は、1920年代(大正〜昭和初期)の、西洋文化の影響を受けた若い男女に対する呼び名です。
当時は、第一次世界大戦で日本の国益が大きく増進し、好景気に。輸入品がたくさん入ってきたことで人々の消費意欲も増し、また女性の社会進出も進みました。
そんな流れの中、都会を中心にモダニズム(近代化推進)の感覚をもった青年男女が登場しました。
「モダン」なファッションに身を包み、都会の街を闊歩する彼ら・彼女らは「モボ・モガ」と呼ばれ、脚光を浴びたのです。

当時、最先端の街だった銀座にはたくさんのモボ・モガが足を運び、資生堂パーラーにも、モダンなファッションに身を包んだ男女がたくさん訪れたそうです。
ちなみに、当時最先端の若者文化だった「モボ・モガ」ですが、「そんな変な服を着るなんて、ろくなやつじゃない!」という考えの人もいたのだとか。
いつの時代も、自分の価値観から外れたものを否定する方は一定数いますが、他人に迷惑をかけない範囲なら好きなようにやったらいいと、個人的には思います。
資生堂パーラー|オンラインショップ/店舗情報
こちらで、全国のレストラン・ショップの店舗情報が見られます。
※参考ページ
資生堂パーラーの歴史
モボ・モガ|ウィキペディア
冬のチーズケーキ(いちご)商品ページ