喫茶店

有楽町の純喫茶「ストーン」。石造の重厚&シックな店内でフルーツサンドを堪能

有楽町ビルの1階にお店を構える純喫茶「ストーン」。
石造の壁が印象的な店内は重厚かつシックな雰囲気。純喫茶ファンの若者や昔からの常連さんなど、たくさんの人が訪れる場所です。

これまでなかなか伺う機会がなかったのですが、再来年の2023年、有楽町ビルが建て替えのために閉館するのと同時に、ストーンも閉店されるとの情報を聞きつけ、先日訪問。

「うちのスペシャリテです!」と店員さんがおすすめしてくれた、フルーツサンドをいただいてきました。


有楽町ビル1階の純喫茶|有楽町「ストーン」

有楽町「ストーン」は、JR有楽町駅からは徒歩1分、地下鉄の日比谷駅から3分ほどの場所にある、有楽町ビルディングの1階に入っているお店です。
有楽町ビルがオープンした1966(昭和41)年に、ストーンもあわせてオープンしたよう。

一見ふつうのオフィスビルに入っていくと突如現れる石の壁。
石っぽく見せているだけ……とかではなく、しっかり本物の石が使われています。

ガラス越しに中をちらりと覗くと、いかにもオフィスビルな白っぽい照明の外と比べて、店内のなんとまぁ薄暗いこと。

「Cafe」と書かれていなければ、一見バーかな? と思ってしまいそうな、落ち着いた雰囲気です。
満席だったため少し待ったのち、入店しました。純喫茶好きの間では有名なお店ということもあり、休日は混むようですね。


石造の重厚でシックな内観|有楽町「ストーン」

有楽町「ストーン」は、石材を扱う会社がショールームのような形で作ったお店なんだとか。

石材がふんだんに使われた店内は、重厚かつシックな雰囲気。
茶色い石の壁は、もともとは白色だったそう。以前は喫煙OKだったので、タバコのヤニの影響も含めた経年による変化でこの色になっているみたいです。

全体的に黒のトーンが多いので、壁が白かったころにはもっとシックな雰囲気だったんでしょうね。でも個人的には、茶色くなっているいまのほうが、温かみが感じられていいなと思います。

床には白と黒の小さなタイルが散りばめられ、曲線的な模様が描かれています。細かいところまでこだわりを感じる……。

下世話な話ですが、この内装にするにはかなりのお金がかかるのでは……と感じました。
「石材の会社のショールーム的に作られたお店」とご紹介しましたが、ショールームだからこそ予算を気にせず、これだけ贅沢なつくりにできたのかもしれませんね。

店内には若者から上の年代の方まで、幅広い年齢層の方がいたのが印象的でした。

伺ったのが休日だったのでお休みの方が中心でしたが、平日であれば会社員の方が多くいらっしゃるんだろうな、と。オフィス街のお店は、平日と休日とで雰囲気がまったく違うのも面白いですよね。平日にも来てみたい。


バナナ×パインのフルーツサンド|有楽町「ストーン」

ストーンには、ケーキやサンドイッチなど、軽食を中心とした食事メニューがあります。

数種類あるサンドイッチの中から、どれを食べようか……と悩んでいると、店員さんが「うちのスペシャリテはフルーツサンドですよ!」と声をかけてくださいました。

ちょうどフルーツサンドともうひとつのメニューで悩んでいたので、それならフルーツサンドを! と思い、オーダー。

ストーンのフルーツサンドは、パイナップル×バナナの組み合わせ。
いちごやマンゴーなど見た目にも華やかなフルーツが使われている今時のサンドイッチももちろん好きですが、ストーンの優しい色合いの素朴なフルーツサンドは、昔懐かしい雰囲気があって「これぞ純喫茶のフルーツサンド」といった感じ。

「うちは昔ながらの店なんで、フルーツサンドもけっこうボリュームがありますよ!」と事前に店員さんが教えてくれたとおり、パンがけっこう分厚くて食べ応えあり!

一口ほおばると、バナナの優しい甘さとパイナップルの甘酸っぱさを生クリームが優しく包んでいて、なんともいえないおいしさ……!

店内はお客さんでほぼ満席状態で、店員さんは忙しそうに動き回っていましたが、声をかけるとどの方もすごくにこやかに対応してくださったので、居心地良くすごせました。


2023年閉館予定の有楽町ビル|有楽町「ストーン」

冒頭にも書いた通り、ストーンが入っている有楽町ビルは、2023年に閉館の予定です。

詳細はわかりませんが、建て替えを行うよう。
有楽町ビルは、全体的にはふつうのオフィスビルですが、壁のタイルや階段の手すりなど、ところどころ凝ったデザインになっていて、すごく素敵な建物でした。

ストーンはもちろんのこと、この建物がなくなってしまうのも、すごく残念です。

この壁のタイルとかストーンの内装とか、ビルを建て替えている間どこかに一時的に保管しておいて、新しいビルに移管できたりしないのかな……。

このビルに限らず、街の新陳代謝は今後も行われていくのでしょう。行きたい場所には行けるうちに行っておこう、と改めて感じました。

▼レトロ建築が好きな方にはこちらの本、おすすめです。


【店舗情報】有楽町「ストーン」

ABOUT ME
中村 英里|てくてくレトロ編集長
浅草出身のライター。明治〜昭和の喫茶店歴史コラム、純喫茶や洋食屋の取材記事などを執筆。Twitter:@2erire7